『ニッポン』は1930年に創られたルネ・ラリックの最も有名なパターンの一つで、様々なテーブルウェアに展開されました。
どこがNIPPONなのか?と思いましたが、真珠のネックレスを何連も巻いたようなデザインに起因しているようです。
真珠→日本という連想なのでしょう。ラリックが好んで用いた珠の
モティーフが最も多用された一例でもあります。
一見とても単純なデザインですが、裏側に半球状に飛び出した
型模様が表側から見ると珠のように見え、パールのような柔らかい
輝きが意外なほど美しく、さすがラリックですね。
本品はバターケースとされておりますが、バターには大き過ぎますし、
むしろボンボニエールの方が相応しい感じです。
カンカン帽或いは鍔釜のような形がユニークな蓋物です。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログレゾネからの抜粋です。
【サイズ】 | 高さ(蓋含む):8cm 直径:全体18cm 蓋13cm |
【年代と国】 | 1933年 フランス |
【サイン】 | 底にサンドブラストでR.LALIQUE FRANCE |
【状態】 | 良好。 |