無色半透明の地の内外に不透明なピンク、紫、茶色を重ねた多層被せガラスに、アシッドで桜草(プリムラ)の花や蕾や葉がカメオ彫りされており、両手を丸めた中にすっぽり入ってしまう小品ながら、ずっしりと重い小壷です。写真では少し派手目に見えるかも知れませんが、実物は良い具合にくすんだ渋い色合いです。
日本では象牙などの蓋を誂えて茶事の茶入れとして使われるタイプです。
誰がいつ頃始めた見立てか存じませんが、茶人の発想、美意識は凄いなと憧れてしまいます。
勿論、茶入れにしなくても、花を短く生けて食卓に飾ったり、或いはこのまま飾るだけでも十分素敵です。
【サイズ】 高さ:6.2cm 胴径(最大): 7.5cm 口径:4cm【年代と国】 1906〜1914年 フランス【サイン】 カメオでgallé【状態】 内側の1層に気泡が弾けたと思われる穴あり。